インド式算数や脳トレーニングが脚光を浴びることで、昨年はソロバンの検定受験者も久々に上向きました。今こそ日本人が育んできたソロバンが見直されるときかもしれません。
前編では、十数年前に取材した「宮本暗算研究塾Max」を再び訪ね、お話を伺いました。
■右脳で行う暗算は脳のスポーツ
ソロバンは、かつては段を取って、簿記などに役立てる職業訓練的な側面が強かったのですが、今は脳のトレーニングや集中力、数の量的理解などに役立つことが注目されています。
宮本さんは早くからソロバンのもつ右脳のトレーニング力に気付いていました。
「筆算は論理的に考える左脳でやっているのですが、ソロバンをやっている子どもたちの暗算は芸術活動をつかさどるといわれる右脳でしているのです」
ソロバンを脳にイメージして、そこに数字の玉入れをしていくのです。だから小さい子どもが本物のソロバンだとそんなに早く指が動かないのに、頭のなかのソロバンはやすやすと動かすことができるのです。ソロバンの暗算は右脳を使っていることが脳の研究でも実証されています。
「上級者になるとうちの生徒は暗算の途中で話しかけても計算を続けられますよ」
この右脳を使った暗算は小さいころから始めたほうがより効果があります。宮本さんによると、幼児期に左脳の訓練ばかりしていると右脳が使いにくくなるのだそうです。右脳をいきいき動かして情操を高めることは幼児期には大切なことなのだと思いました。
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